“こころざし”平成20年10月分課題レポートは、新渡戸稲造氏の「武士道」でした。その時に提出した私のレポートを以下に掲載します。
 
 武士道の翻訳本を以前購読していましたので、その本を再度引っ張り出してきて読みました。そこで、塾長から指定された本は、矢内原忠雄さん訳のものであり、わたしのもっている奈良本辰也さん訳のものとは違うことに気づきました。奈良本さんの解説には、「矢内原さん訳の「武士道」はその高雅な文体と原著の味わいを極力生かした名訳は、第1級の古典として恥じないものである」と書いてあります。しかし、今回は時間の制限から奈良本さん訳の武士道を読んだ感想を書かせていただきます。
 
1.死に様と生き様
 武士道における生きる勇気と死ぬ勇気という文章があります。武士道といって、連想する言葉にサムライとハラキリがあります。ハラキリが許されなくなった現代において、逆に人の命というものが軽く扱われるようになった気がします。人は、その生を全うするときにその人の人生が全て凝縮されるといいます。また、その人の死は残された人に何かを伝えるために最も適したタイミングで訪れるともいいます。そういう意味で、武士がみずからの罪を償い、過去を謝罪し、不名誉を免れ、朋友を救い、自らの誠実さを証明するという切腹という制度が存在したことは武士に最後の名誉を与えるものだったのかもしれません。一生を通して肚を練磨した義勇を大切にする武士らしい制度であったと思います。また、死を意識することで、充実した生を送れたのではないかと考えます。
 
2.私たち日本人が忘れてしまった大事なこと
 本書の序文に、新渡戸稲造氏がベルギーの法学者に「宗教がなくて、どのようにして子孫に道徳教育を授けるのですか?」と質問をされたとの記述があります。まさに、現代の日本で憂うべき問題がここにあると思います。社会生活を送る上で守るべき規範や道徳をどうやって教えていくのか?私達が真剣に考えるべき最大の課題だと思います。法律に触れなければ問題ない。あるいは、見つからなければ、何をやっても良い。という考え方が、いかに数多くの問題を引き起こしているか。
 皆さんもご存じかもしれませんが、第2次世界大戦後のアメリカの占領政策で3R5D3S政策というものがあると安岡正篤氏がいっています。3Rは対日占領政策の基本原理で復讐・改組・復活のこと、5Dは重点施策で武装解除・軍国主義の排除・工業生産力の破壊・中心勢力の解体・民主化のこと、3Sは補助政策でセックスの解放・スクリーン・スポーツのことで、日本の国力を非常に恐れていたアメリカが日本を弱体化するために企てた戦略といいます。この時に歴史的・民族的な思想や教育の排除や教育勅語の廃止も行われたともいいます。忠義や親孝行を尊ぶ思想も消えていったのではないかと思います。人の倫を説く教訓を学ぶ機会を私たちは自ら失ったのではないでしょうか。今一度私たちは、道徳について学びなおし、善悪の観念を取り戻さなくてはいけないのではないかと思います。「武士道」は、それを思い出させてくれました。
 
3.何のために生きるか。如何に生きるか。
 中村文昭さんという方の講演を聞きました。クロフネカンパニーという会社の社長さんです。講演の中で、いつも「何のために」を考えて行動しよう、という話をされました。“頼まれごとは試されごと”という意識で人の予想を上回る仕事をするうちに、その人にしかできない役割を与えられ、夢や目標が見えてくる。ということをおっしゃる人です。何のために生きるのか?如何に生きるか?を突き詰めて考えることなしに、今さえ楽しければいいと考えて生きている人が増えてきたような気がします。
最近、自分に与えられた役割を全うした人生を送りたいと考えることが多くなりました。
 
 自らの役割を全うし、次世代に繋ぐ生き方をしたい。
今の日本に危機感を抱いている人は、大勢いると思います。同時に、日本人の精神性や底力を信じ、精一杯動いている人もたくさんいます。いったん物質主義の社会に大きく振れてしまった日本の振り子は揺れ戻しがおきて、また日本古来から伝わるの大和魂や武士道等の精神性を取り戻すと信じています。
以上

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プロフィール

島原俊英

名前: 島原 俊英
(しまはら としひで)
年齢: 1962年11月23日生まれ(47歳)
家族: 妻、息子、リーフ(ミニチュアダックス)
趣味: スポーツ全般 & 読書
特技: 少林寺拳法 3段

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