志 ~こころざし~ 日向中島鉄工所 社長ブログ

あたらしい豊かさ

2010年9月27日 06:33
            

 

 この世を生きて行くうえで大切にしている事、仕事をするうえで大切にしている事、人それぞれだと思いますが、今この価値観も大きく変わっています。日本が高度成長をして、物質的な豊かさを求めていた時代には、家族のために一生懸命働いて、家を建てて、車を買って、家電製品を買って、ときどき旅行に行って、みんなと同じものを持ち、同じ暮らしをする、という事に幸せを感じていたように思います。大量に生産し、大量に消費し、大量に廃棄する、という事が豊かさの証と考えられていました。しかし今、地球の資源に限界が来ているといわれます。地下資源、水資源、食料、エネルギー、CO2排出、など様々な問題が明らかになって、このまま今の生活や産業を続ければ、10年と持たないという人もいます。継続可能な社会を作るために私達は何を考え、どう行動するべきなのか、今考えなくては手遅れになる可能性があります。
 
 今、宮崎県は県の総合計画を策定しています。その中で、「未来を築く新しい『新しいゆたかさ』への挑戦」という基本目標の「新しいゆたかさ」とは、ということについて議論をしています。
 新しい豊かさの形とは、どういうものか? 幸せとは、どういう状態をいうのか? 改めて、考えてみる必要がありそうです。ブータンという国は、GNHという指標を作りました。①精神面の幸福、②人々の健康、③教育、④文化の多様性、⑤地域の活力、⑥環境の多様性と活力、⑦時間の使い方とバランス、⑧生活水準・所得、⑨良き統治、についてバランス良く考えています。
 経済至上主義では、持続可能な社会が作れないという事だけは明らかです。それでは、どういう社会、どういう産業構造を作っていけばいいのか、7代先の事を考えて行動するというインディアンの考え方を参考にし、根本から仕組みを作りかえて行く必要がありそうです。
 
 私達ものづくりを担ってきた製造業も、これからの産業のあり方について、改めて大局的に考える必要があります。働くということの目的は、“お金を稼ぐ”、という事だけではありません。仕事を通じて、人生に大切な事を学び、社会とつながり、より充実した人生を送るために欠かせないものです。一方で持続可能な社会に転換していくために、いま動かなくては、手遅れになりそうな気がします。
以上
 
            

 

 小学校時代の一番の思い出は、大けがをして救急車に乗った経験です。おかげさまで、体は丈夫に産んでもらいましたので、病気はほとんどしませんでしたが、小学校では、かなり危ない遊びもしていて、怪我も多かったように思います。
 
 小学校への通学は、集団登校でしたが、整然と並んでの登校ではありませんでした。遊びながらの登下校でした。あるとき、一つの石を、手を使わずに蹴りながら学校まで運んでいくという遊びをしていました。しかも冬でしたのでポケットに手を突っ込んで、石を蹴っていました。当時小学校3年生で、まだランドセルがすこし重荷に感じられていたと思います。
 蹴り進んで行く中で、側溝の手前まで来ました。側溝に落としてしまうと手を使ってあげてはいけないルールですので、側溝を飛び越そうと勢いをつけて、思いっきり石を蹴りました。ところが、蹴った石は自分が蹴ってきた石ではなくて、土に埋まって上の方だけ出ている石でした。当然石は動かず、足はそこでとまり、反動で頭の方が大きく前に傾きました。それに加えて3年生には、ランドセルは重く、頭の方が加速をつけて地面へと向かいました。
 
 目の前には、側溝のエッジのきいた内側コーナーが迫ってきました。腕の力では支えられず頭がコンクリートに激突をしました。頭が大きく切れて顔じゅう血だらけになりました。
そこからの事はあまり覚えていません。通学途中で周りは何が起こったかわからず、パニックになっていたと思います。ちょうどそこへ、担任の先生が通りかかり、救急車を呼んでくれました。母親は救急車のサイレンの音と聞いて、また何か事故が起こってるな、と思っていたそうです。このまったくの自損事故で、頭を12針縫う大けがをしました。それから、病院に長期入院をする事になりました。退院時には、足が萎えてうまく歩けなかったくらいです。
 クラスの友達が見舞いに来てくれたり、手紙や千羽鶴を送ってくれたり、本当によくしてもらって、とってもうれしく、友達のありがたさを感じたのを覚えています。
 
 また、ある時は、団地の公園のまわりを自転車で周回競争していて、溝に突っ込み、自転車のブレーキが太ももに突き刺さった事もありました。また、夜が明ける前から自転車で細島のチップ置き場に行き、チップの山からバク天で飛び降りる遊びをしたりしましたが、 大けがをしながらも、懲りずにまた、面白い遊びを考えては、日が暮れるまで遊ぶ毎日でした。
今振り返ると、与えられる遊び道具の何もなかった時代に、自分達で遊びを考え、体をつかっての遊びが多かったように思います。
 おかげで、非常に健康で、病気をしない、頑丈な体に育ちました。
 
 今日はここまで、                   続く・・・

中村文昭さんの事

2010年9月25日 04:52
            

 

 ブログでの中村文昭さんの紹介が遅れました。
実は、“勝手に師匠”と呼んでいる、陰ながら心の支えにさせてもらっている人です。平成20年10月27日の同友会の経営フォーラムでの中村文昭さん講演の準備期間から、ほぼ毎日、中村さんの講演CDを聴いています。これまでCDを聴いた回数は、500回は超えているかもしれません。中村さんの講演に出てくるエピソードは、本人の代わりに話ができるくらい聞いています。
初めて車の中で聞いた時は、涙が止まりませんでした。こんなに、精一杯生きている人がいるんだ、自分もつらい思いをしていると思っていたけど、自分の経験なんて大したことはない、と思わせてくれる内容でした。
その当時、父の容体がすぐれず、会社と病院を行き来している時期でした。いろいろな問題があり、不安や悩みを抱える毎日でした。車で移動をしながら、いつも中村さんのCDに勇気づけられていました。中村さんの口調に合わせて無心で声に出していると、不思議と元気がでました。私にとってはどんな音楽よりもいい調べでした。
 
中村さんの講演を都城で聴いてから、すぐに県北のみんなにも聴いてほしいと思うようになりました。すぐ、中村さんの秘書の案浦さんに電話をして、スケジュールの空いている日を抑えました。そして、延岡で一番大きな会場を抑えました。人が集まるかどうか、うまくいくかどうか、なんて関係ありませんでした。翌平成21年7月3日に延岡の総合文化センターを抑える事ができました。それから、準備が始まりました。“ぜひ、県北の方々に中村さんの講演会を聞いてほしい”という思いに賛同している方と一緒に、講演会を作っていきたいと思っていたところ、中小企業家同友会のメンバーが一緒にやろうと言ってくれました。講演会に向けて、みんなで動き、みんなで準備をし、口コミで輪を広げて行きました。でも一つだけみんなで約束をしていたことがありました。お付き合いで買ってもらう事だけはやめよう、本当に聞いてほしい人に、講演会を聴きたいと思って絶対足を運んでくれる人だけにチケットを販売していこう、ということでした。
 
ところが、1か月前になっても、まだ、300枚しか売れていませんでした。正直なところ、あせりもありましたが、わかってくれる人は必ずいると信じて動いていました。それから快進撃が始まります。600人、1000人と日を追うごとにチケットが売れて行き、1週間前には、会場定員近くの1300人まで、売れていました。立ち見がでると、来て頂いた方に迷惑をかけるから、もう止めようといっても泊りませんでした。どうして欲しいという人がいるから、もう約束をしてしまったから、といって、売れ続けました。当日の歩留まりを考えて、1500枚のチケットを印刷していましたが、1500枚を売り切ってしまいました。当日は、雨でしたが、それでも1350人を超え、立ち見の方が出てしまい、多くの方々にご迷惑をおかけしてしまいました。
 
 当日は、中村さんに会場の熱気が伝わり、120分の講演予定を30分近くもオーバーしてしまいました。ここでも皆さんにご迷惑をおかけしましたが、ほぼ全員の方が最後まで聞いて頂き、万雷の拍手を頂きました。1人の思いから始まった事が、こんなに多くの方に伝わっていくという貴重な体験をさせて頂いた中村さんの講演会でした。
 
中村さんとの出逢いによって、この後にまた様々な出逢いが始まりました。多くの方々へとつながっていきました。その話は、また今度、   つづく・・・

経営方針計画づくり

2010年9月24日 06:41
            

 

昨日は、経営方針計画書づくりを行いました。我が社は、昭和44年創業で、現在42期を迎えています。10月1日から、新しい期がはじまります。新しい期の経営計画づくりを行うために、20人の主要メンバーに集まってもらいました。
 
この計画づくりは、平成12年から行っていますので、10年目となります。最初は、中小企業家同友会の経営指針作りに参加して、見よう見まねで作りました。会社の中の事も全ては把握しきれず、また、経営環境がどう変化していくのかの読みもできず、経営の事もおぼつかない中での作成でした。しかし、経営者の仕事として、とにかく自分の考えている事を明文化することと、会社の方向性をわからないまでもなんとか社員さんに示したいという思いから作ったものでした。先輩経営者には、経営指針は作ってからが大事だ。社内に浸透させるまで、10年はかかるぞ、といわれました。60%でいいから、とにかく作って、継続をしていこうと考えていました。
さて、10年経過して、どうなったか? まだまだ浸透しているとは、言えません。しかし、社員さんと一緒に作るという取り組みはできてきました。
 
 ことしは、コーチングやファシリテーションを指導している古賀さんにお手伝いいただき、方針づくりを行いました。まずは、KPTシートを使っての今期の振り返り、個人の未来トークをし、会社の5年後を描き、そして、会社のSWOT、事業分類、戦略の具体化、と進めて行きました。環境分析から戦略の具体化のアイディア出しの過程で、かなり苦労がありましたが、初回にしては、活発に議論をしてくれたと思います。何よりも、みんなが主体的に、前向きに、会社のこれからについて討議をしてくれた事が大きな収穫だと思います。今の日本は、どうも後ろ向き内向きの議論に終始しています。もっと前向きにプラス思考で考えなければ、経済はますます活力を失っていきます。個人も家庭も、会社も社会も同じです。人任せにしたり人のせいにしたり、相手を責めていても何も解決はしません。損得を考えるよりも、まず自分が変わり、自分が動くことから始めなくては、何も変わりません。今日のメンバーがまず、動き出す事を期待しています。
 
 まだ、これから、数値目標や品質目標も作らなくてはいけませんが、今日学んだ考え方を生かしていけば、きっといい目標と計画ができると信じています。そして、PDCAをしっかり回して一年の業務を進められるようになりたいと願っています。
今期もあと1週間です。最後まで顔晴って、来期のいいスタートに続けて行きます。    
                        以上
            

 

 今日は、宮崎県中小企業家同友会について書きます。中小企業家同友会とは、中小企業経営者が、自分達の会社経営を伸ばすために互いに切磋琢磨し、学び合っている団体です。とってもユニークなのは、お互いの経営体験に学ぶ、お互いの考え方に学ぶ、というところです。毎月の例会では、まず、経営体験の発表があり、そして、その日のテーマに関してグループ討議をする、という学び方をします。まず、報告者の実体験を聴き、“ そうか、自分と同じ悩みをそういう風に解決してきたんだ!”と学び、報告の後のグループ討議では、“ 同じ報告をきいても、そういう受け取り方、考え方もあるんだ!”と学び、互いに学び合います。繰り返し繰り返し、徹底して、現場の経営体験とそれぞれの実践に学びます。
 
 毎回の例会づくりにおいても、学びます。例会には座長と室長がいて、3か月前から例会づくりをしていきます。報告者の社長さんの会社を訪問し、お話を聴き、この社長さんの経営のここがすごい、ここをみんなで学ぼうという“テーマ決め”をし、参加者が学べるポイントをチラシにして、呼びかけを行い、当日の理解を深めるために、グループ討論のテーマを決め、例会の準備を進めて行きます。中小企業家同友会では、会員相互の信頼関係ができていますので、報告者の方は、会社の内容をすべてオープンにして話をされます。例会の打ち合わせにいって、経営方針書を頂き、財務内容についてお話を伺う事もしばしばです。すごいでしょ!
 
 同友会では、三つの目的を掲げています。「いい会社を作ろう!」「いい経営者になろう!」「いい経営環境をつくろう!」、です。いい会社をつくるためには、まず、経営者がその責任を自覚し、だれの責任にもせず、経営者としての覚悟をしっかり持つ事。会社の将来像をしっかり描き、安定した会社経営を行い、本当の意味で従業員さんとの信頼関係を作る事。そして、政治や経済環境のせいにせず、自分達で地域づくり・仕事づくりを行っていく事。
“こころざし”高いですよね。会社を良くするためには、経営者自身の力量を高めなくてはいけないという、当たり前だけれども、本質的な課題をいつも突き付けられています。
 
 全国には、4万人を超える仲間がいて、ともに学び合っています。これからも、同友会の活動について、報告をしていきます。
 
 まずは、行事案内から。平成22年10月22日に、宮崎同友会が年1回行っている“みやざき中小企業経営フォーラム”を日向市のベルフォート日向で行います。全国から素晴らしい経営者の方々が5名来県されて、経営体験を発表されます。とっても勉強になりますよ!ぜひ、ご参加ください。      以上

プロフィール

島原俊英

名前: 島原 俊英
(しまはら としひで)
年齢: 1962年11月23日生まれ(47歳)
家族: 妻、息子、リーフ(ミニチュアダックス)
趣味: スポーツ全般 & 読書
特技: 少林寺拳法 3段

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